<概要>
鈍足デッキとは、主要ユニットの速さが2以下で統一されたデッキのことである!

以上。



・・・失礼しました。

ただし概要自体は間違っていません。



<鈍足デッキのコンセプトと成り立ち>
全てはかつてのアルテイルでこのカード(と同じ効果のカード)が流行したことにあります。
精神の集中

速さ3以上のユニットを問答無用でデッキに返却するシールドスキルです。
俗に「高速返却SS」と呼ばれ、しかも当時は次ターンの増加SP-2のデメリットも持っていなかったため猛威を振るいました。

どんなに高LVのユニットだろうと、死なないリビングデット持ちだろうと盤面から除去できるので強くないわけがありません。
しかも返却した際にユニット分のSPも返ってこないため、SP差においても優位に立つことができました。
返却系シールドをめぐって論争も度々起きたほどです。


すると当然、それに対するメタデッキも考案されました。
それが"鈍足デッキ"です。

「速さ3以上のユニット」を対象に返却されてしまうならば、全て「速さ2以下のユニット」で構成すれば返却されずに済むというわけです。
こういう書き方をするとかなり単純な発想ですが、その運用方法はかなり巧みです。



高速返却SSで「速さ2以下のユニット」を返却するには、風の精霊を使って返却したいユニットの速さを上げる必要があります。
風の精霊

それに対して、鈍足デッキ側は同じく風の精霊を出してバッティングさせるか、水の精霊を出して速さを上げられたユニットを遅くしなおすことで高速返却SSの効果範囲から逃れることができました。
(オープンスキル発動のルール順的に、水の精霊のほうが後からスキル発動します)

水の精霊

うまくいけば高速返却SSの効果から逃れることができるだけでなく、相手ユニットを返さざるをえない状況に持ち込むことすらできます(高速返却SSを暴発させられます)。


しかも鈍足ユニットは基本的にHPが高いため、ダメージ系のシールドスキルに対する耐性もそれなりにあります。
さらに自分が高速返却SSを積み込んでも、速さ2以下のユニットで構成されているため暴発する心配がないと至れり尽くせりでした。

結果、相手のシールドスキルに対して強くなるため、必然的に対戦において優位に立ちやすくなり一時は最強デッキの一角となっていました。


しかしながらもちろん弱点もあります。
鈍足デッキは速さが遅いために常に相手に先に殴り掛かられてしまいます。
比較的タフなユニットが多いとはいえ、それでも純粋な殴り合いにおいては不安が残る結果となっていました。

そこで考案されたのが、主力ユニットの中列配置です。


・・・と、もうこんな時間になってしまったため、続きはまた明日!